タイムリミットは来年6月-。日本バスケットボール協会に無期限の国際試合出場停止処分を下した国際連盟(FIBA)のパトリック・バウマン事務総長(47)は18日、都内で、16日の来日後初めて会見した。協会改革を主導するタスクフォース(特別チーム)の発足が来年1月末になるとし、「6月までにすべての仕事を終えることを目指す」と、男子の16年リオデジャネイロ五輪予選が始まる来年6月に期限を設定した。

 残された時間は少ない。男子のナショナルリーグ(NBL)とTKbjリーグの統合は、6年以上かけても解決できていない難問。だが、バウマン氏は、男子のリオ五輪予選が始まる来年6月を念頭に「6月までにすべての仕事を終えることを目指す」と意欲を示し、解決できない場合は、「厳しい決断が迫られる」と、国際試合出場停止処分の解除はない、と示唆した。

 身ぶり手ぶりを交えてバウマン氏は熱弁を振るった。「選手の将来への道筋作り、コーチへの教育制度が整ってない。今回の制裁は『目を覚ませ』とのウエークアップコールだ」「これを言ったらポジションがなくなるとの保身の姿勢では、改革、提案はできない。組織も機能しない」「宿泊したホテルから富士山が見える。登りたいとの気持ちになるが、今の日本協会には大きなビジョンがないから魅力がない」。容赦なく日本協会を批判した。

 特別チームは来年1月末に初会合を開き、月1回の会議を重ねる。メンバーはFIBAワイス財務部長、日本サッカー協会最高顧問の川淵三郎氏ら計10人の予定。バウマン氏は「厳しく、強靱(きょうじん)なスピードを持って改革を進めていく必要がある」と強調した。