日本相撲協会の諮問機関である横綱審議委員会(横審)が25日、東京・両国国技館で開かれ、夏場所を14勝1敗で初優勝した大関日馬富士の来場所での綱とりに厳しい意見が相次いだ。大関昇進から8、10勝にとどまり、時期尚早との見方が大多数のようだ。

 鶴田卓彦委員長は「新しいスターが誕生しそうだ」と評価もしながら、「かなり高いレベルの成績が求められるし、いきなり綱とりというのは気が早い」と話した。また11日目の稀勢の里戦で変化して勝った一番を「がっかりした。横綱を目指す人は真っ正面からぶつかっていかないと駄目だ」と痛烈に批判。内館牧子委員は「2場所連続優勝してすぐ横綱というだけなら、横審はいらない」と手厳しかった。

 また夏場所初日の2日前に白鵬、朝青龍の両横綱らモンゴル出身力士数人がゴルフに興じた件で、横審は「不見識」として各師匠に指導を徹底させることを要望した。