横綱朝青龍(28=高砂)が、酒に酔った状態で10分弱の「独演会」を開いた。21日、都内のホテルで行われた日馬富士(23=伊勢ケ浜)の大関昇進披露パーティーに出席。モンゴルの後輩の晴れ姿がうれしかったのか、宴席ではかなり酒を飲んだ様子で、足はふらつき気味。上機嫌で報道陣に対応したものの、「酔ってねえよ!」「知らねえよ!」などと悪態をつくなど、朝青龍らしさを見せた。夜には成田空港発の航空機で米ハワイへの優勝旅行に出発した。

 日馬富士の大関昇進がうれしかったのか、初場所優勝のご褒美のハワイ旅行がよほど楽しみだったのか。日馬富士の大関昇進パーティー終了間際、朝青龍がへべれけになって宴会場から出てきた。足はふらつき、ゆらゆらと体が揺れていた。待ち受けた報道陣に「今日は飲みました。すいません…」と照れ笑いを浮かべたが、酔っているのかと聞かれると「酔ってねえよ!」と逆ギレ気味になるなど、明らかに酔っぱらっていた。

 紋付きのえり元には酒をこぼしたような跡があったが、気にする様子もなく、10分弱しゃべり続けた。日馬富士の大関昇進については「すばらしいね。何よりもうれしいですよ。70代横綱になってほしいね」とエールを送った。ハワイへの優勝旅行については「娘が1週間前からカレンダーに×印をつけて楽しみにしていたからね。約束を果たしたいよ。ゆっくりしたいね。筋トレだけ向こうのジムでやって、娘を大事にして」と、笑顔で話した。

 だが、初場所番付発表の3月2日とみられる帰国日に話題が及ぶと「知らねえよ!

 探せよ!」と悪態をついた。会場を出る直前には、初場所の優勝を記念して撮影した写真が掲載されている雑誌で、顔見知りの記者の頭をはたく始末。本人的には冗談でやったつもりだったのかもしれないが、はたから見ればただの酔っぱらい。「横綱の品格」を問われることにもなりかねないような振る舞いで、ハワイへと向かった。【山田大介】