5日の大相撲八百長問題の特別調査委員会は、2時間ほどで終わった。欠席した望月委員を除く6委員にオブザーバーとして村山副理事長が出席。弁護士の委員から、疑惑のある14人への聞き取り状況、全協会員へのアンケート結果が報告された。

 聞き取りで竹縄親方(元前頭春日錦)、十両千代白鵬、三段目恵那司の3人は八百長を認めたが、残りの11人は否定したという。伊藤座長は「1人1、2時間では分からない。返事の仕方もあいまいだし」と、聴取を継続する。

 調査委は携帯電話と履歴や預金通帳の提出を要請したが、現時点で提出があったのは通帳だけ。「特別に問題はなかったと報告された」と伊藤座長。990人中提出された979人分のアンケートでも、八百長関与を認めた者は1人もいなかったという。

 携帯電話の履歴提出には時間がかかる上、海外の機種によって不可能なものもある。「頭使えばいろいろある。犯罪でも海に落としたとか」。通帳も複数所持している者もいる。今後はメールにあった八百長と思われる取組のビデオを検証し、再度聞き取りをしながら、事実確認もしていく。

 また、残る関取69人の聞き取りも「すぐに始めます」とし、携帯、履歴に通帳提出についても「起こり得ると思います」と話した。八百長を認めた1人の恵那司は三段目ということもあり「幕下以下もしつこく調査を継続します」。調査委は10日後にも2回目の報告会を予定している。