サウナ。庶民の憩いの場は、蒸し風呂とも呼ばれる。

 室温は80度~100度を超すものもある。裸一貫でタオルを巻き、体内にたまった老廃物を汗として流す。楽天島内の場合は用途が違う。「バットを入れるんです。乾かすためですね」。重さを維持するために利用するという。Koboパーク宮城には約80度に設定されたサウナがあり、愛用するミズノ社の895グラムのものを入れる。

 特にこの時期は梅雨ということもあり、空気のみならず、バットも湿りやすい。シーズンを重ねるにつれ、汗も染みこむ。水分を含むことで、微妙に重くなることがある。「本当に感覚の問題なんですけど、少し重くなるだけで、自分のスイングが変わる」。天日干しで乾かす選手もいるが、島内は違う。定期的にサウナに“入室”し、水分を飛ばす。そうした細かなケアで、895グラムをキープする。「人と違う方が好きなので」とにやり笑う。

 チームメートの三好も「いつも大体、島内さんのバットが入っているんですよね」と笑うほど、サウナを愛用している。島内はグラブやバッティング手袋には無頓着だというが、バットの手入れには強いこだわりを持っている。選手のこうした努力が、日々の結果を生んでいる。【楽天担当=栗田尚樹】