<球春みやざきベースボールゲームズ:ソフトバンク3-8西武>◇27日◇宮崎アイビースタジアム

プロ7年目のソフトバンク真砂がこの日の西武戦で技ありのアーチを放った。3番柳田に代わって4回から途中出場。6回の1打席目に中前打を放つと、8回の2打席目には左腕武隈の137キロの直球を右翼ポール際に運んだ。

「今日は高めを意識して打席に入っていました。今はテーマを持って打席に入っている。高く浮いた球を打とうと思って。それができました」。真砂の狙い通り、外角高めの球を仕留めた。26日の楽天戦では8番左翼で先発出場。2打席目に左中間を破る三塁打を放った。2戦連続で長打を放ち、目標の開幕1軍へアピールを続けている。

16年にはU-23の侍ジャパンに選ばれた。世界一に輝きMVPも手にした。だが、この2年は伸び悩んだ。昨年は右肩痛もあって1軍出場は1試合にとどまった。昨年の夏すぎ。ファーム調整していた内川のひと言にハッとさせられた。「バットを構えた時に、バットを見ないで芯の位置を触ってみろ」。言われるままに触ったら、芯よりもずっと下に手が触れていた。「本当はもっと上に芯があって…。こんなところを芯と思っていたのかと、びっくりしました」。意識が変わった。今は芯の位置をしっかり把握してバットを振っている。

昨年オフの契約更改では「クビ覚悟」の1年を誓った。「もともと力のある打者。余裕を持って打席に立てばいいものが出てくるよ」。工藤監督も真砂の成長に期待を寄せる。もう「未完の大器」と呼ばせない…。初の開幕メンバー入りへ。照準はしっかり定まっている。【ソフトバンク担当 佐竹英治】