ソフトバンクがキャンプを張る宮崎は休日の5日も太陽がまぶしかった。工藤監督もゴルフに出掛けるなどチームはリフレッシュした。キャンプ中の好天は何よりありがたい。休日の快晴を練習日に回せたら…。こればかりはどうしようもないが、貴重な「機会」を逃すのは何とも歯がゆい。フェアウエーを歩きながら工藤監督も、そんな思いを巡らせただろうか。

チーム最年長の和田が順調な仕上がりを見せている。ここ2年ほど悩まされた肩の不安はない。第1クールは初日27球、3日目81球を投げ込み、早くも2度ブルペン入りした。「自主トレからスムーズにキャンプに入ることができました。いい感じで投げることができましたね」。内外角にしっかり投げ分け、少しずつ開幕ローテへの手応えをつかみつつある。

今キャンプで和田は逃したくない貴重な機会を望んでいる。「城島さんが、和田の球なら捕れると言ったんでしょ。第2クールもブルペンに入るので、その時に捕ってもらいたいですね」。第2クールまでチームに同行する城島健司球団会長付特別アドバイザー(43)にブルペン捕球を“熱望”した。

2人が最後に実戦でバッテリーを組んだのは05年9月20日のロッテ戦(千葉マリン)だから、15年ぶりのコンビ復活? となる。キャンプ2度目のブルペン入りとなった3日は、城島アドバイザーもブルペンに顔を出したが和田とは入れ違いとなった。「(城島さんには)とにかく、ブルペンで横にいてくれるだけでもいい。そうなればありがたいんですけどね」。新人(当時はダイエー)ながら03年の阪神との日本シリーズ第7戦でV投手となった。和田が城島捕手に抱きついたシーンは今でも思い出す。今キャンプでしか味わえない城島&和田の「バッテリー」。もう2度とない機会かもしれない。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

城島球団会長付特別アドバイザー(左)と談笑する和田。手前は王ソフトバンク球団会長
城島球団会長付特別アドバイザー(左)と談笑する和田。手前は王ソフトバンク球団会長