<2軍練習試合:オリックス8-1阪神>◇19日◇オセアンBS

阪神ドラフト1位の西純矢投手(18=創志学園)が19日、オリックス2軍との練習試合(オセアンBS)に登板。NPB球団と初対戦になったが、3球三振を奪うなど1回を3者凡退に抑えた。最速は149キロを計測。矢野監督はイキの良さを高評価。将来のエース候補が虎党に夢を与える投球を見せた。

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初めて西純を見たのは、アマ野球担当だった2年前。すべてを見てきたわけではないが、最近は大人っぽくなったというか、柔らかい表情をたくさん見かける気がする。

18年夏の甲子園。西純は2年生エースとして聖地へチームを導いた。激しいガッツポーズが話題となったが、自らを鼓舞していたのだと私は思っている。先輩の3年生への思い、エースとしての責任感-、16歳の背中にいろいろなものを背負いながら戦っていたのかもしれない。

同年U18日本代表に選出され、9月に韓国で行われたW杯で大活躍。創志学園の関係者が、西純にテレビ電話をかけると、画面越しの表情はとても明るかったと聞いた。西純も「レベルの高い集団で野球がやるのがすごく楽しくて」と話していた。根っからの野球少年だ。

今年2月の春季キャンプ。ドラフト3位の及川と行動をともにする姿はとても楽しそうだった。先輩のキャッチボールの球筋に感激し、朝から晩までの猛練習に必死についていく。大好きな野球に一心に打ち込み、プロというトップの世界で自分を高めていく。そんな毎日が表情を明るくし、思い切りのいいマウンドにつながっているかもしれない。【阪神担当=磯綾乃】