西武は6年目を迎える辻発彦監督(63)のもと、新体制で秋季練習をスタートした。1軍コーチ陣の顔触れは、7つの要職のうち5つが変わった。2軍監督から松井稼頭央ヘッドコーチが昇格したことで、育成と強化を継続。ソフトバンクから平石洋介打撃コーチという新しい血をそそぐことで現状を打破。そして巡回的な立場ながら、内海哲也投手兼任投手コーチというスパイスも加わり、42年ぶりの最下位からの再出発を切った。

ただ、新庄新監督のもと同様に下位から巻き返しを図る日本ハムとは、対照的かもしれない。劇場とは正反対ではあるものの、西武は所沢で地道な練習が続いている。辻監督は秋季練習初日にこういった。「一番下に沈んだわけですから。1日1日をやったという充実感にならないと、選手たちの身にならない。しっかりと濃い練習をしてもらいたい。自分の身になる練習をしてもらいたい」。これがまさに常勝軍団を築いた西武のカラーであり、原点なのだと再確認する。

指揮官はリーグ2連覇を果たした18、19年は過去のことだと強調する。ただ、目指すは優勝であり、しっかりと公言する。今季はセ・リーグ、パ・リーグともに前年6位のチームが制した。「うちがそれやりますよ。十分、俺は本当に優勝狙えると思っているから。その気持ちを持って、まずはそこが一番と思う。選手全員がその気になって戦えるかどうか。そういうところを一番大事にしていきたい」。派手さはないかもしれない。でも「強い西武」復活には、この道筋しかない。【栗田成芳】