<パ・CSファイナルステージ:ソフトバンク3-0日本ハム>◇第2戦◇16日◇みずほペイペイドーム
いまさら言うことでもないが、野球は五角形のホームベースを踏まないことには勝利に結びつかない。何度も塁をにぎわせても、得点がなければ勝てない、というフラストレーションの募るゲームでもある。
まさに新庄ハムがそうだったろう。初回からチャンスの連続。8回まで6度も走者を出しながら、ホームが遠い。ソフトバンク先発有原らの粘投と、ひと言でかたづければ簡単だが、あと1本が出ないもどかしさ。対照的にホークスは日本ハム先発福島に7回まで10三振を喫し、2安打無得点。沈黙の打線だった。
押し続けた日本ハムはあと一打が出ず、消沈気味だったホークス打線は文字通り「1発」でケリをつけた。8回1死一、二塁から柳田が2番手上原から左翼席へ3ランをぶち込み試合は決まった。やはりホームベースを無条件で踏み越える本塁打は魅力的だ。「意外な結末だったね。こっちは押されていたけどなあ。相手の投手がよかったからね。有原が走者を出していたけど、やっぱりあそこがエースの持ち味。(柳田は)見事なホームランだったね」。王会長は首をかしげながらも、笑顔だった。
苦しみながらも最後は1発快勝。これもリーグ王者の貫禄か。笑顔で球場を後にしようとしていた王会長は、ドーム球場の関係者入り口で日本ハム新庄監督とバッタリ鉢合わせになった。新庄監督は両手を差し出し、王会長の手をしっかり握りしめると「ナイスゲームです! ナイスホームランです!」と言って頭を下げて帰っていった。
悔しさも募っただろう。ホークスは2連勝で日本シリーズ進出に王手。一方の新庄ハムは昨年の雪辱を誓いながらも「徳俵」に足をかけてしまった。「(新庄監督も)なかなかしんどいよね。でもこれはしょうがないよね。勝負だからね。明日も頑張ろう」。王会長は右手を握りしめハイヤーに乗り込んだ。もちろん、勝負の世界。甘い顔を見せるつもりはない。【ソフトバンク担当=佐竹英治】




