昨秋の神宮で中京大中京を優勝に導き、高橋宏斗投手(2年)の名前は全国に広がった。2回戦は明徳義塾(高知)から10三振を奪い、7回コールドの4安打完封。その日、自己最速タイの148キロを計測。敵将の馬淵監督から「球筋がいい。直球は松坂(西武)以上」と絶賛された。

昨年12月には、愛知県選抜として台湾での親善試合に参加するなど実戦機会にも恵まれた。暖冬も追い風で、しっかり投げ込むこともできた。「投げて、走り込んで、直球で空振りが取れるようになりました」。自慢の直球を磨いた。下半身を鍛えたことで、フォームも安定した。

カットボール、ツーシーム、スライダーと変化球も多彩。「世代NO・1を目指さないといけない、やるからには一番を」。センバツの舞台はなくなったが、しっかり最後の夏に切り替える。同世代に明石商・中森ら好投手が多い中、「高橋世代」と呼ばれるくらい、強烈な印象を残す。