今オフ、ドジャースに新たに加わった山本、グラスノー、パクストンら先発陣を支えるのが、控え捕手のオースティン・バーンズ(34)だ。かつてドジャースに所属した前田健太(タイガース)やダルビッシュ有(パドレス)の球を受けた経験を持ち、フレーミング技術は選手だけでなく日米のファンからも注目されている。

ドジャースのバーンズ
ドジャースのバーンズ

バーンズはデビュー前の14年12月にマーリンズからアンドルー・ヒーニー投手(現レンジャーズ)、エンリケ・ヘルナンデス外野手(ドジャースFA)らとともにドジャースに移籍。翌15年に初昇格し、安定した守備力と二塁も守れるユーティリティー性が高く評価され2番手捕手に定着した。さらに17年には自己最多102試合に出場し、打率2割8分9厘、OPS・895と打撃でも卓越した成績を残した。

守備では特に優れたフレーミング技術で知られる。日本でもフレーミングの話題になると必ずと言っていいほど名前が挙がる選手で、投手からも評価が高い。17年のシーズン後半に所属したダルビッシュは公式戦4試合でバーンズとバッテリーを組んでおり、21年には自身のX(旧ツイッター)で「バーンズすごいですよね? 今まで受けてもらったキャッチャーでダントツにうまかったです!」と称賛したほどだ。

WBC日本対メキシコで佐々木朗希投手と対戦するバーンズ(23年3月撮影)
WBC日本対メキシコで佐々木朗希投手と対戦するバーンズ(23年3月撮影)

23年のWBCではメキシコ代表として出場した。大会前のインタビューで「母方の祖父母はメキシコで生まれてやってきた」とルーツを持っていることを明かし「メキシコ文化の中で育ったから、彼らを代表するのが楽しみ」と意気込みを語っていた。代表では日本でも腕組みポーズで話題となったアロザレーナ外野手(レイズ)や元オリックスのメネセス外野手(ナショナルズ)らとプレー。英国戦を除いた5試合で先発マスクをかぶり、打率2割7分8厘を記録した。準決勝の日本戦では「9番捕手」で出場している。大会後には「あのような試合は、プレーオフを除けば、人生で何度も経験できるものではない。それぞれのチームにとって野球がどれほど重要なものかを知ることができたのは、本当に素晴らしい経験だった」と語っていた。

近年は主軸打者でもある正捕手スミスの台頭もあって出場試合数が減っているが、控え捕手としてだけではなく、試合以外の場面でも持ち前の技術と経験を生かしてチームを支えていく。【山下翔悟】

バーンズの23年シーズンスタッツ
バーンズの23年シーズンスタッツ
バーンズの年度別メジャー成績
バーンズの年度別メジャー成績

◆オースティン・バーンズ 1989年12月28日、米カリフォルニア州生まれ。アリゾナ州立大から11年ドラフト9巡目(全体283位)でマーリンズ入団。14年オフにトレードでドジャースに移籍し、15年5月24日のパドレス戦でデビュー。23年WBCメキシコ代表。178センチ、84キロ。右投げ右打ち。今季年俸350万ドル(約5億800万円)。

◆バレル% 打球の初速が98マイル(約157・7キロ)以上、打球角度26~30度で打球を放った時を基準(速度が上がれば角度も広がる)とした指標で、統計によると打率5割以上、長打率1・500以上になる確率が高い。このバレルで打つ確率を%で表したのがバレル%。

◆スプリントスピード 1秒に何フィート移動したかを表す走力。2つの進塁時などに採用される。タイムはシーズン上位2/3を平均。

◆大谷のデータ 打者OPS=1・066。平均打球速=94・4マイル(約151・9キロ)。バレル%=19・6%。スプリントスピード=27・8フィート(秒速8・5メートル)。投手直球系の平均球速=96・5マイル(約155・3キロ)。球種割合=スイーパー35・2%、フォーシーム32・8%、カットボール15・7%、スプリット6・5%、シンカー6%、カーブ3・6%、スライダー0・2%。