第2日は4試合。

 第1試合の試合前取材が早朝6時半開始ということで5時に起床。6時15分に甲子園に到着し、本日の業務がスタート。

 第2試合に登場する土浦日大(茨城)が担当チームだったので、第2試合をじっくりと観戦。しかし3-12で大敗。Kキャップから「雑感(短い記事)でお願いします」とのことであっさりと終了。

 第3試合は前橋育英(群馬)が3本塁打などで12得点。守っても登板した3投手がいずれも140キロオーバーをマークするなど、力強さを発揮した。

 そして第4試合。明徳義塾(高知)-日大山形は3-3のまま延長戦に突入した。決着がついたのは12回だった。

 明徳は2死一、二塁から4番谷合が三遊間へゴロ。日大山形・鹿野遊撃手が捕って、三塁に投げようとしたが、ベースカバーがおらず、反転して二塁送球を試みたが悪送球。二塁走者が一気に生還しこれが決勝点となってしまった(記録は内野安打と送球エラー)。 試合後、痛恨のエラーをしてしまった鹿野選手を取材した。

 同内野手は約3分ほど報道陣が声を掛けられないほど号泣。それでも「こういう結果になってしまいチームメートに申し訳ない。(悪送球の瞬間は)頭が真っ白になってしまった。悔しいです」と声を絞り出した。

 その後、日大山形の荒木監督を取材。鹿野選手のエラーについて話をしてくれた。

 「これからも彼の野球人生は続く。これを糧にしてくれればいい。今日は鹿野のエラーで負けたけど、鹿野が打って勝った試合だってたくさんある」。

 さらに10回裏の攻撃で2死一塁から鹿野選手が右翼線へ二塁打したことを挙げた。一塁走者を三塁コーチャーが止めたが中継ミスもあり回しておけばサヨナラ勝ちだったかもしれない。

 「鹿野の一打でサヨナラ勝ちかと思った。あそこで試合が終わっていればこういうことも起こらなかったと思う。でもこれも運命。受け止めるしかない」。

 13回裏2死一、二塁。鹿野選手に打席が回ってきた。「死んだような顔をしていたので」と荒木監督が間を取って落ち着かせたが結果は遊飛に倒れゲームセットとなった。

 「しっかりと勝負した。鹿野はまじめでいい人間なんです」。

 最後まで教え子を責めることなく、笑顔で荒木監督は取材を終了した。