BC・神奈川に新加入した野村真弘外野手(撮影・保坂恭子)
BC・神奈川に新加入した野村真弘外野手(撮影・保坂恭子)

大きな父の背中に、少しでも近づく-。リーグ連覇を狙うBC・神奈川に、桜美林大・野村真弘外野手(4年)が新加入した。5日、藤沢市内のグラウンドでチームメートとともに自主トレを行った。先輩たちと敬語でコミュニケーションをとりながら汗を流し「大学とは違ってレベルが高いと思うので不安はありますが、とても楽しみです」と笑顔で話した。

父は、PL学園(大阪)で甲子園春夏連覇を達成。横浜(現DeNA)で98年に日本一を経験するなど活躍した野村弘樹氏(51)だ。BC・神奈川の鈴木尚典監督(48)とは元チームメートでもある。厳しい世界を知っている父からは「いろいろなことを吸収してこい。学ぶところは、いっぱいあるぞ」と送り出されたという。「まだまだ近づくことはできていません」と言うが、掲げている目標はNPB入りだ。

子どもの頃から、父の姿に憧れて始めた野球一筋だった。進路については「野球をやめるという選択肢は、ありませんでした」と振り返る。鈴木監督や荒波翔球団アドバイザー兼任コーチ(35)ら「尊敬する方々の元で、やってみたい」という気持ちで加入した。

長所は、50メートル5秒9の俊足と遠投110メートルの肩の強さ。オフは打撃技術の向上に取り組んでおり、鈴木監督は「去年優勝を経験した主力選手は、ほとんど残っている。(野村は)そこで競争して、レギュラー陣に勝って自分の力でポジションをつかめる可能性を持っている」と新戦力に期待を寄せている。

背番号は、51に決まった。かつてはイチロー氏などが背負っており、鈴木監督が横浜時代につけていた番号で「かっこいいから」と笑顔で理由を明かした。「まずは継続的に試合に出て、活躍したいです」。まずはBCリーグから、1歩ずつ進んでいく。【保坂恭子】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「野球手帳」)

BC・神奈川の野村外野手(撮影・保坂恭子)
BC・神奈川の野村外野手(撮影・保坂恭子)