真夏の9連戦も、あと1試合となった。暑さがこたえるこの時期。連日歩くだけでもしんどいのだから、試合をやっている方はどれだけキツいのだろう、と想像する。毎日ああだこうだ書いているが、そこに関しては本当に尊敬する。

ここまで書いて“連休”していたチームがセ・リーグに存在することに、あらためて驚く。お盆休みかいな。そう突っ込みたくなるのは巨人、そしてヤクルトの東京2球団だ。

特に巨人である。それでなくても快適な東京ドームを本拠地にしているのに、この時期に連休って。もちろん決められた日程によるものだが阪神、そして広島と普段から地域的に不利な球団を中心に見る側としてはグチが出てしまう。

しかし巨人は気分よく休んでいるわけでもなさそうだ。9日の中日に負けた後、巨人担当記者が書いた記事を興味深く読んだ。

「巨人はこの日も5安打しか打てず、これで5日阪神戦からの安打が4本→3本→5本→5本→5本。巨人の5試合連続5安打以下は57年10月8日広島戦~16日阪神戦(5本→4本→5本→5本→2本)以来、63年ぶり2度目の球団ワーストタイ記録だ」-。

結構な打撃不振に陥っているではないか。そのまま休みに入っているのでリフレッシュになる可能性もあるが関係者の気分はよくないだろうと想像する。

それにしても巨人をおかしくした? 5日阪神戦に投げた投手は誰だ。そう、藤浪晋太郎だ。勝てなかったが8回までよく投げていた。藤浪に対するとき、相手打線はナーバスになりがちだ。制球難のイメージが強いのは言うまでもないが、やはり存在感のある投手だし、勝たせると阪神を乗せてしまう。そんなムードが藤浪にはある。

それを考えればもっとスイスイ投げればいいものを…と違う方向でまたグチが出てしまったが、とにかく14日、藤浪が今季初勝利をかけ広島戦に登板する。

「カードの初戦に投げる投手は3連戦を背負う意味がある」。レジェンド黒田博樹から聞いた、と前に書いた。広島、次戦の巨人3連戦を前に藤浪が勢いをつけるチャンスだ。

この日はDeNAにミスが出ての快勝だった。こうなれば3戦目も取って、しっかり勝ち越したいところ。そして移動日休みを挟んで、地元と言える京セラドーム大阪から再び貯金に挑戦してほしい。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)

DeNA対阪神 9回を締めた阪神尾仲(右から2人目)は梅野(同3人目)らチームメートと勝利を喜ぶ(撮影・山崎安昭)
DeNA対阪神 9回を締めた阪神尾仲(右から2人目)は梅野(同3人目)らチームメートと勝利を喜ぶ(撮影・山崎安昭)