北海は昨年の準優勝校で2年連続決勝進出を目指した小樽潮陵を、7回コールドで退けた。

 猛攻撃を呼ぶ会心のアーチが、左翼席中段に飛び込んだ。7回、北海の先頭、3番丹野涼介内野手(3年)は決めていた。「2球に1球が変化球。スライダーを狙おう」。高めに浮いた失投を、逃さなかった。「手応えは、ばっちりでした」という公式戦4本目の本塁打に、思わず胸を張った。

 この1発が刺激となったか、チームはこの回、5長短打を集めて一挙8点。4回まで、てこずっていたのがうそのように、打者13人の猛攻で、小樽潮陵のエース千葉をノックアウトした。

 丹野は0-1の5回に同点適時打を放つなど、3安打3打点。準々決勝では、千葉と同じくスライダーを得意とする駒大苫小牧の伊藤相手に、6打数1安打も4三振を喫していた。「今日は見逃しや三振だけは、しないようにした」。反省を生かして臨んだ結果に「これで自信がつきました」と頼もしかった。