三本松は佐藤の87球完投で公立唯一の8強を決めた。

 初戦・明桜(秋田)戦で19安打14得点の相手打線に「力で勝負しても力で返される。変化球をうまく使っていこうと」。6月の招待試合・早実(西東京)戦はチェンジアップを3球続けて清宮幸太郎(3年)から奪三振の経験があった。捕手の渡辺は「VTRを見て初球から振ることがわかった。対右打者は初球から内角直球で詰まらせて併殺を狙った」と4併殺で省エネ完投。「優勝が目標」の佐藤の声に力がこもった。

 ◆省エネ完投 三本松・佐藤が87球で完投。夏の大会で87球以下の9回完投は89年山田博文(佐賀商=対県岐阜商で86球)以来。イニング別投球数は

 <1>7

 <2>5

 <3>9

 <4>11

 <5>7

 <6>8

 <7>7

 <8>14

 <9>19

  計 87

 8回まで68球、9回2死まで73球だった。