6年ぶり3度目出場の花巻東(岩手)が延長10回の激戦を1-0のサヨナラで制した。

 打線は9回まで無安打無得点に封じられた。序盤は外角直球を狙ったが、想像以上にチェンジアップを含む変化球を多投され、計算が狂った。追い込まれてからの直球に対応もできなかった。だが、10回裏先頭の4番・紺野留斗外野手(3年)が右前に初安打を放ち口火。代打の八幡尚稀外野手(3年)が四球を選ぶと、6番・上戸鎖(かみとくさり)飛龍内野手(3年)がバスターで左前安打で続き、無死満塁。最後は、守備固めで9回から三塁を守っていた藤森晃希内野手(3年)が中犠飛で試合を決めた。

 藤森は「サヨナラ打は初めて。(大谷)翔平さんや(菊地)雄星さんのようなスター選手がいなくて、1人1人の能力が高くなくても、組織力ではどのチームにも負けない。なんとか勝ててうれしい」と笑顔。佐々木洋監督(42)も「こういう試合を落とさずに勝つことは、トーナメントでは非常に大事。頼もしく思っている」と選手をたたえた。

 8強は準優勝した09年以来9年ぶり。準々決勝では大阪桐蔭と対戦する。