佐和が取手二に逆転勝ちし2回戦進出を決めた。

 2点先制された直後の6回裏1死一、二塁。4番桧山颯太中堅手(3年)が、右方向への適時三塁打で走者をかえして同点。5番佐久間太一投手(3年)が二塁内野安打でさらに1点を追加し、勝ち越した。8回裏には先頭の桧山が相手の失策で出塁し、2死二塁から岡田明大左翼手(2年)の左方向への適時打で1点追加。エース佐久間は2失点で完投した。

 6回に同点の適時三塁打を放った桧山は「抜けてくれと思って振った。秋の地区予選で県大会出場を逃したので、勝ちたい一心だった」とうなずいた。5月の練習試合では、1試合に4連続本塁打を打ったこともある頼れる4番。この日の朝から、桧山が気合を入れて引っ張りの本塁打を狙った素振りをしていたのを見ていた大川監督は、あの場面で本塁打ではなく「つなげ」とサインを送った。桧山は本塁打を狙いたい気持ちを抑えながら逆方向に振り抜き、同点適時三塁打。大川監督は「逆方向に振ると、5分の5くらいヒットが打てるセンスのある選手なんです。だからこそ引っ張りの本塁打を打ちたい気持ちを抑えて、しっかりとつないでくれたのはすばらしかった」とほめた。

 2回戦は14日に水戸啓明と対戦する。