日大鶴ケ丘・勝又温史投手(3年)は、中2日の明治戦では右翼手で「志願」の先発出場した。14日の永山戦で先発も熱中症のため2回途中降板し外野に回り、試合後に病院に直行していた。

 この日、打者としての結果は4打数2安打の二塁打2本。「医者からは2~3日は安静に、と言われたけど、最後の大会だし出たかった。チャンスに打てず悔しい。でも勝ってよかった」と、万全なコンディションではないものの、打棒でアピールした。

 萩生田博美監督(45)は「最初はベンチスタートのつもりだった。本人に『どうだ?』と聞いたら『行きたい』というもので。覇気がなく心配だったが、うちの打線の核でもあるし」と強攻策の背景を説明。勝又の帽子のつばの部分には、「大したこと無い」と太書きされていた。熱中症への思い発露か?

 一方、スタンドには阪神、広島、西武、楽天、日本ハムのスカウトが集結。4人を派遣した阪神は畑山チーフスカウトが「バットコントロールがうまい。センスの良さを感じる。投球を見たかったけど、次回だね」とちょっぴり残念そう。

 広島苑田スカウト統括部長も「馬力のある投球を見に来た。打撃? 巨人の高橋(由伸)にフォームが似てる」。楽天沖原佳典スカウトは「投手としてなら、西口(前西武)のようなタイプ。今日は柔らかい打撃をしていた」と評した。