東京学館浦安が、9回裏、増田龍一内野手(3年)の左中間を破るサヨナラ打で、2011年以来の決勝戦進出を果たした。

 1点ビハインドで迎えた9回裏。1死一塁から、高橋晶外野手(3年)のたたきつけた打球が三塁手の送球エラーを誘い、一塁走者の増田侑斗外野手(3年)が一気に本塁を陥れ同点に追いつくと、勢いに乗った。2四球で2死満塁とすると、増田龍一内野手(3年)が「ここで決めたい。これが3年生の意地」と、外のスライダーを捉えた。

「落ちてくれ!と思いながら走っていました」。打球は左中間を抜け、サヨナラ勝利を決めた。

 チームの主軸は2年生が中心。「3年生の背中を見て欲しい」と、朝は3年生が早く集まり練習。普段の練習では率先して動き、チームを引っ張ってきた。増田は、大事な場面での一打に、「今日はプレーで見せることができたかな」と、笑顔を見せた。

 樋口孝司監督(53)は、「選手たちは、最後まであきらめなかった。私もビックリしています。昨秋、今春と県大会はいずれもコールド負け。9回まで試合ができなかったチームが、先を見ずに1つ1つ戦った結果です。決勝も気負わず、『また1つ、勝とう』そんな気持ちで戦いたいです」と、足元を見つめた。【保坂淑子】