【第2試合(10:30) 花巻東(岩手)-下関国際(山口)】

 3年ぶり9度目の出場の花巻東が、過去2度跳ね返された準決勝を突破し一気に頂点を狙う。菊池雄星投手(現西武)を擁し2009年に夏4強、2013年の夏もベスト4入りしたがいずれも決勝進出はならなかった。(ちなみに2011年に出場した同校OB大谷翔平投手(現エンゼルス)は2年の夏に初戦敗退)。

 今春センバツでは8強入りしており「4強の雄星超え」にも期待がかかる。岩手大会は全6試合中3試合が1点差。決勝では盛岡大付に土壇場9回に試合をひっくり返した。チーム打率は3割6分9厘で、5割4分5厘の打率を誇る3番田中のバットに期待。犠打、盗塁ともに17個ずつと小技、機動力も高いレベルでソツのない攻撃を見せる。

 投手陣はエース伊藤が軸だが、試合展開次第では継投も十分考えられる。菊池や大谷も背負った同校の“出世番号”17番は最速142キロの西館(2年生)が背負う。

 今春のセンバツでは準々決勝で大阪桐蔭に0-19と大敗した。春の悔しさを糧に、まずは初戦突破で岩手県勢夏通算40勝目をつかむ。

 2年連続2度目の出場となる下関国際は、春夏通じて甲子園初勝利を目指す。昨夏から3季連続で甲子園に出場。原動力は山口大会で4番でエースの鶴田だ。最速147キロの速球を武器に5試合全てに登板。39イニング中33イニングを投げきり、被安打19、27奪三振、6与四死球、5失点と制球力が安定している。打っては同大会で打率5割2分4厘。準決勝と決勝で本塁打を放つなど勝負強さは半端ない。

 チーム打率は3割2分4厘。1番浜松主将がチャンスをつくり、4番鶴田、5番吉村で返す得点シーンが見られるか。吉村は昨夏の甲子園で本塁打を放つなど経験も豊富。勝てば山口県勢3年ぶりの夏勝利となる。

◆花巻東のおもなOB 西武菊池雄星、エンゼルス大谷翔平

◆下関国際のおもなOB ロッテ宮崎敦次