興南(沖縄)が土浦日大(茨城)に競り勝ち、沖縄県勢夏70勝を挙げた。

 3-1で迎えた8回表無死満塁の大ピンチで、左翼を守っていた背番号13の宮城大弥(ひろや)投手(2年)が救援のマウンドへ。最初の打者を空振り三振に仕留めると、続く打者を投ゴロ併殺。チームの大ピンチを救って初戦突破をもたらした。

 昨夏、1年生ながら甲子園初戦の智弁和歌山戦に先発も、6-0のリードを守りきれずにチームは敗れていた。「昨年の悔しさを晴らせました」。最速142キロの勢いのある投球で見事な「火消し役」を見せた。

 我喜屋優監督(68)は「宮城は技術ではなくハートで投げていた。酷なマウンドだったが腹をくくった。よく抑えてくれた」と目を細めた。50回大会で興南の主将として沖縄県勢初4強を経験し、100回大会は監督として出場。「まだ野球ができてうれしい」と県勢70勝の節目にも感慨深げだった。