習志野が投打に粘りの野球で、3試合連続の逆転勝利。千葉県勢24年ぶりの決勝進出を果たした。

初回に3点を先制されたが、流れは渡さない。各打者が追い込まれても三振せず。きわどいボールもカットして粘り強く好機を狙った。

チャンスは逃さなかった。3回2死一、三塁からダブルスチールで1点。なおも2死二塁から4番桜井が右前適時打を放ち1点差に。7回表に同点に追いつくと、その裏からエースの飯塚脩人投手(3年)が登板。最初の打者を左前打で塁に出すも、犠打を許さない好フィールディングでピンチを切り抜け、8回表の逆転へつなげた。強気にコースを狙う投球で「2点まではいいという気持ちで投げていた」と、3回1失点。9回には自己最速の147キロも計測した。

「自分の持ち味は真っすぐですが、球速表示は気にしないようにしています。150キロを出すより、140キロで空振りをとるのが目標なので」と、チームの勝利を優先。「ずっとピンチだったけど、1失点で食い止められたのが勝利につながった。打線に感謝しています」と安心した表情を見せた。

小林徹監督(56)は「毎試合、毎試合、戦いぶりに驚くばかり。信じられません。力のないチームが束になってつないでゲームができました」と、選手たちを褒めた。

「ここまできたら狙うはひとつです」と飯塚。強気なエースは、頂点を見つめた。