春季近畿大会決勝が2日、奈良県橿原市の佐藤薬品スタジアムで行われ、近江(滋賀)が神戸国際大付(兵庫)を延長戦で下し、16年ぶりに優勝した。U18日本代表候補の林優樹投手(3年)が11回を投げ、16安打5失点で完投勝利した。

エースの貫禄を見せた。初回に2点を奪われたが、以降は得意のチェンジアップを駆使し、6回まで無失点。延長戦となったが「自分で投げきろうと思っていた。粘りの投球ができた」と150球を投げ抜いた。多賀章仁監督(59)も「林の粘投につきます」と勝利の立役者をたたえた。

昨夏の甲子園準々決勝では金足農に2ランスクイズを喫してサヨナラ負け。多賀監督から「回りを見られていなかった」と、春から1年生を指導する「1年生係」に任命された。林も「面倒を見ることで成長できる」と視野が広がり、自身の成長につながったという。「夏は滋賀県の高校が打倒近江で来る。挑戦者の気持ちで1戦1戦やっていきたい」。最後の夏に向けて気を引き締め直した。