第101回全国高校野球静岡大会(7月6日、草薙球場で開幕)の組み合わせ抽選会が22日、静岡市清水区の清水マリナートで行われた。10年ぶりのノーシード出陣となる静岡は、1回戦で清水西との対戦が決まった。順調に勝ち上がれば、3回戦で第1シード・浜松商との名門校対決が濃厚だ。今大会の開幕戦(14時50分開始)は、東海大静岡翔洋-聖隷クリストファーに決定。その後も県内10球場で熱戦が繰り広げられ、日程消化が順調に進めば、7月27日に決勝戦が行われる。

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「静岡高校は52番」。県高野連職員が抽選結果を読み上げた瞬間、会場内はこの日最高の盛り上がりを見せた。名門静高が、第1シード・浜松商のブロックに入ったからだ。小岩和音(あのん)主将(3年)は、鋭い目つきで壇上にある組み合わせ表を確認すると、表情一つ変えずに席へと戻っていった。

抽選会終了後「ずっとやりたかった」という開幕戦を逃したことに「残念だけどしょうがないです」と一言。すぐに気持ちを切り替え「清水西には、昨秋の敗者復活戦(8-1で勝利)で当たりましたがよく覚えていない。帰って研究したい」と話した。2回戦では、今春の地区初戦で敗れた静岡西と対戦する可能性も。「やりたかった相手。春に悔しい思いをさせられたので、やり返したい」と鼻息を荒くした。

そこも突破すると、3回戦で春王者との一戦が予想される。だが、浜商には昨秋の県2回戦でサヨナラ勝ち。今月上旬に行われた練習試合でも相手投手陣を打ち崩し、大差で勝利している。「練習試合では、中軸の自分や(斎藤)来音(らいね)がいなくても打ち勝てた。打線は良い状態ですし、投手陣も上がってきている」と自信を見せた。

先月と今月には、現チームでは初の校内合宿を敢行。そこで選手それぞれが本音をぶつけ合い、結束は固まった。前回、同校が春の地区初戦敗退を喫した03年は、ノーシードから勝ち上がっての優勝。その再現を狙う主将は「これまでにやれることはすべてやってきた。自分たちの野球を信じてやれば、結果はついてくると思います」と力を込めた。【河合萌彦】