高知のスーパー1年生、森木大智投手が今夏初登板し、先頭打者への初球にいきなり高校入学後最速タイの148キロをマークした。試合は6回コールド勝ち。森木は6回を2安打無失点で「完封」した。

「ソフトバンクの千賀さんみたいに初球に出しにいってみようかなと思いました。ギアを上げました」。力んで最速更新はならなかったが、注目右腕は1球で存在感を見せつけた。その後も148キロを1度出し、ほとんどが140キロ台中盤。スライダーの精度も回を重ねるごとに上がった。

「いい球は少なかった。後半よくなったのでそこはよかったです。まずは球速より制球。直球のキレや回転数はよかったので、これからもしっかり下半身を使って投げたい」。

高知中3年時の昨年8月、中学軟式球界では史上初とされる150キロをマーク。全国制覇を果たし、スーパー中学生と騒がれた。鳴り物入りで系列の高知高校に入学後も硬式球に対応し、春の四国大会で公式戦デビュー。今夏は早くも背番号1を背負っている。

昨年まで中学で森木を指導していた浜口佳久監督(43)は「中学時代から走者を出してからが強かった。最初は変化球が入らず、直球をとらえられたら嫌だなと思っていたら、変化球で三振をとったりした。さすがだなと。1番を渡してよかったと思っています。1番には3年生の思いも刻まれている、あいつはその気持ちを背負う力がある」と、夏デビュー登板のまな弟子に賛辞を送った。