智弁和歌山が延長14回、タイブレークの末、3回戦で散った。タイブレークは延長13回以降の攻撃を無死一、二塁から始める特別ルール。

1点を追う6回2死一、二塁で3番西川晋太郎内野手(3年)が右前適時打を放ち同点。その裏、エース池田陽佑投手(3年)が登板。今大会NO・1投手・奥川恭伸(3年)との投げ合いが始まった。両者とも追加点を許さない好投で、タイブレークに突入。延長14回1死一、二塁、池田が投じたスライダーを、6番福本陽生(はるお)内野手(3年)に左翼スタンドに運ばれ、サヨナラ負けを喫した。

打たれた瞬間「何が起きたかわからなかった」と池田。夏が終わったことを悟ると、「頭が真っ白になった」と立っていられず、マウンドに膝から崩れ落ちた。

試合を振り返った池田は「楽しかった。ずっと投げていたかった。奥川に負けたくないという気持ちが、自分の力以上のものを出させてくれた。いい試合をすることができて幸せだった」とすっきりした表情で話した。