部員14人で創部19年目の夏に臨んだ大川樟風が、シード校の祐誠を下した。最速100キロ台の左右の継投で、強力打線を封じた。

内角攻めと緩急を武器にするエース左腕、田中照人(あきと=3年)が先発。だが1点を失った3回途中、岩切和誠監督(29)は「(田中は)いったん点を取られると崩れる」と右投げの亀崎日向外野手(3年)にスイッチ。亀崎は4回の6点の援護も力に奮闘した。好救援に応え、最後の打者は再登板の田中照が打ち取った。指揮官は「田中も亀崎も一番いい投球をしてくれた」とたたえた。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、3月1日から5月下旬まで練習ができなかった。その間にオンラインで取り組んだトレーニングが奏功。体力を落とさず、夏の大会へ。岩切監督が「相手は格上だが、開き直るしかない」と鼓舞し、シード校を撃破した。