春の王者佐野日大が、絶対王者作新学院の10連覇に待ったをかける。抽選会を終え、増山渉太主将(3年)は「作新学院さんが9連覇をしている前に優勝しているのが自分たち。その意味で意識する相手。目標は絶対優勝」とあらためて決意を示した。ライバルには今春の県大会決勝、13-10で勝利しているだけに、言葉によどみはない。

その春は、決勝を含む5試合中4試合で2桁得点をたたき出した。しかし、関東大会で花咲徳栄(埼玉)の投手陣に抑えられ、打撃力不足を痛感した。夏へ。甲子園で通用する打線を目指し、より磨きをかけてきた。増山主将は「どんな相手にも打ち勝てる打線になったと思う」と胸を張る。

初戦は10日、高根沢と戦う。「私学が多いという印象はあるが、一戦必勝の心構えで試合をしていくだけ」。優勝を掲げながらも、まずは目前の1勝に全力を尽くす。11年ぶりの甲子園へ、抜かりはない。【関根直人】