<高校野球埼玉大会:浦和実業8-0庄和>◇16日◇3回戦◇浦和市民

課題解決のコミュ力は将来の町役場で生かします-。

庄和の小沼優輝主将(3年)は、8点差とされた8回2死一塁から3番手で登板した。打者2人で追加点を防いだが、その裏の自らの最終打席は二飛。続く4番渡辺が三振に倒れ、コールド負けが決まった。

新チーム発足時は石見元輝内野手(3年)が主将を務めたが、9月下旬に交代し新キャプテンになった。「始めは気まずさもあったし、自分がどう引っ張っていけばいいのかまだ分からなかった」という。それでも「自分はプレーで引っ張るタイプでない。部員とよく話し合いをしたり、声で引っ張りたい」と、ミーティングでの意見交換を大事に、チームを徐々にまとめ上げた。強豪校に敗れ、最後の夏は終わったが「この大会にかける思いがみんな強くなっていた。今日も最初から元気よくプレーできていたと思います」と堂々と胸を張った。

かなわなかった甲子園だが、次の目標は決めている。「公務員を目指しています。自分は人と会話することが楽しいので、地域の方々と会話をしたりして、より良い町づくりをしていければ」と市役所勤務などを目指す。今年3月からは野球の練習と並行して、毎日1時間半ほど、試験勉強も続けてきたという。

埼玉・杉戸町出身の小沼は「杉戸も受けます!」とさわやかな笑顔を見せた。主将として培ってきた、コミュニケーションを図りながら、課題を解決していく力は、近い将来、きっと役に立つことだろう。