川和が7回コールド勝ちを収め、昨夏の独自大会に続き2年連続での4回戦進出を決めた。1-1で迎えた5回、1番荒畑諒人内野手(3年)の2点適時打などで6点を奪い主導権を握ると、7回には2点を追加し勝負を決めた。

毎年100人近くの生徒が国公立大学に進学する県内屈指の進学校ながら、59人の部員が悲願の甲子園出場を目指し練習に取り組んでいる。

「ご飯を食べる時間もないくらいです」。この日7番でスタメン出場し、ダメ押しとなるスクイズを決めた新蔵大雅主将(3年)が言うように、学校では教室とグラウンドを往復する毎日。ほぼ全員が塾へ通っており、帰宅は午後11時を過ぎることもあるという。

「(両立は)正直きついと感じるときもあります。でも、練習試合などで私学の格上高校と戦えると、実力が試せてワクワクするんです」。努力の成果が目に見えるのが、野球と勉強で共通する楽しさだ。

この日の勝利で、目標とする東海大相模との4回戦までこぎ着けた。「強豪私学を倒すという目標は先輩の代からずっと変わりません。今日はエラーもあったので、引き締め直して勝ちきれるようにしたいです」。両立で培った根性で、王者へ食らい付く。