帯広農が82年以来、39年ぶりの甲子園へ王手をかけた(昨夏の交流試合出場を除く)。

初回から打線が相手エース坪田に襲い掛かった。1死満塁から、5番渋谷悠稀捕手(3年)の2点適時二塁打に相手のエラーも重なり3点。その後も打線がつながり、初回だけで打者13人の猛攻をみせ6安打9得点を挙げた。

終わってみれば先発全員の15安打14得点、7回コールドの大勝で決勝進出を決めた。前田康晴監督(45)は「うれしいです。よく打ってくれました」と笑みをみせた。25日の決勝は帯広大谷と対戦する。前田監督は「向かっていくことしかできない。チャレンジャー精神で」と力を込めた。

▽滝川西・小野寺大樹監督(45) みんなで甲子園に行こうと言っていたが、そんなに甘くはなかった。

▽日本ハム杉浦(帯広大谷OB。帯広勢による決勝に)「地元の高校が決勝にいくのもうれしいし、母校がいくのもうれしい。少しでも悔いがないように、自分がやってきた3年間を信じて最後まで思い切ってプレーしてほしいです」

▼帯広農が初回に9得点を挙げたが、北北海道大会の1イニング9得点以上は16年2回戦で旭川大高が釧路明輝戦の9回表に9点を奪って以来、5年ぶり。道高野連によると、南北北海道大会では69年2回戦で北海が三笠大谷戦の3回表にマークした13点が最多。

◆北北海道大会決勝の十勝地区対決 帯広三条が制した86年以来、35年ぶり3度目。十勝地区の代表校が2校になった初年度の62年に初めて実現している。今回対戦が決まった帯広農と帯広大谷は、昨秋の地区2回戦で対戦し、帯広農が8-6で勝利している。