春の石川大会王者が逆転勝ちで遊学館を下し、決勝戦へ駒を進めた。

序盤、制球力が持ち味のエース北方慈也(いつや、3年)が1、2回に1点ずつ失点。「ボールが上ずっていた。遊学館打線も変化球に対応していた」と西野貴裕監督(46)は早めの継投を決断した。

リリーフの際に「頑張れ」と声をかけられた北方と幼なじみの吉田佑久(たすく、3年)は交代した4回を3人でピシャリ。9回途中まで力強い真っすぐを投げ込み、5回3分の1を3安打1失点、6奪三振と好投した。打っては春の石川大会の優勝を決めるサヨナラ打を放った中谷槙吾(2年)が3回に逆転2点適時三塁打を放ち、試合の主導権を握った。

西野監督は「よく投げてくれた」と予定になかった救援で好投した吉田を称賛。「3年中心に指示なくても」と主体性のあるチームを作る3年生も評価している。粘り強く勝利を手にした小松大谷。25日に最終調整を行い、26日決勝の相手を迎え撃つ。【岡崎空日南太】