第103回全国高校野球選手権(9日開幕、甲子園)の組み合わせ抽選会が3日、オンラインで行われた。

全国最多39回目出場の南北海道代表・北海は、大会第3日(11日)第3試合で、今春センバツ初戦で敗れた神戸国際大付(兵庫)と再戦する。甲子園初戦の相手が春夏同一になるのは道勢初。北北海道代表・帯広農は同日の第1試合でプロ注目の最速157キロ右腕、風間球打(きゅうた)投手(3年)を擁するノースアジア大明桜(秋田)と対戦する。南北両代表の同日初戦は3年ぶり。

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いきなり因縁の相手との対戦が決まった。オンライン抽選会に臨んだ宮下朝陽主将(3年)は、まず39回目出場を意味する39番を選び、第3日第3試合に入った。「センバツと同じ開幕戦だけは避けたかった。ほっとした」。安堵(あんど)したのもつかの間、後から相手が神戸国際大付に決まるとパソコンの画面に顔を寄せ、二度見した。「まさか、また当たるとは思わなかったので、びっくりした。リベンジができる。わくわくする」。創部120周年の節目で迎える10年ぶりの春夏連続出場。燃える要素が、また一つ増えた。

これで17年夏、21年春夏と聖地3戦連続で同じ相手と戦うことになる。いずれも先制しながら終盤に逆転を許し、1点差で敗れている。ここまで2戦2敗。平川敦監督(50)は「またか、という感じ。今まで2回のことを見ると後半が大事。粘って三度目の正直を果たしたい」。宮下は「先輩たちも僕らも悔しい思いをしている。絶対に勝ちたい」と気を引き締めた。

センバツでは5回までに2点リードも、終盤は2番手で登板した2年生左腕、楠本晴紀を攻めあぐね6回以降、散発3安打無得点に抑え込まれた。さらに相手は今夏7本塁打と長打力も備えバージョンアップしている。宮下主将は抽選会前に偶然、兵庫大会決勝を動画でチェック。「投手もいいが打線も強くなっていた。打ち負けないようにしたい。勝っているときも、最後までやりきる意識で臨む」と、敗戦の糧を雪辱につなげる。

エース木村大成(3年)頼みだった春から進化した。南大会決勝は6回6失点の木村をケガから復活し今年初登板の吉野龍生(3年)が好救援。主砲宮下も今夏、打率5割2分1厘と好調だ。宮下は「今の感覚を甲子園でも続けたい」。まず大正、昭和、平成、令和の4元号勝利を成し遂げ勢いをつける。【永野高輔】

▽神戸国際大付・西川侑志主将(3年) センバツは注目されている木村投手を打ち崩せなかった。磨いてきた打撃を出したい。