今夏の甲子園大会に「1番・二塁」で出場し、左前打を放った静岡の渋谷泰生内野手(3年)が12日、東京6大学野球の名門・早大のスポーツ科学部に自己推薦入試で合格した。受験番号は「56114」。この日の休み時間中に、オンライン上で合格を確認した。

当初は一般受験での早大進学を目指し、猛勉強していた。「6大学でプレーするのが夢。勉強でもトップクラスになりたかった」。池田新之介監督(44)ら周囲の勧めもあり、9月末に自己推薦入試の受験も決意。先月27日に書類での1次選考を突破し、6日の2次選考(小論文、面接試験)に向けて急ピッチで準備を整えた。面接試験に向けては、池田監督から毎朝の始業前に指導を受けた。対策が実を結び、狭き門を突破した。「正直受かるとは思っていなかった。びっくりした」と明かした。

全国から優れた選手が集まる伝統校で戦い抜く覚悟を示した。先月には早大の練習にも参加。今秋のプロ野球ドラフト会議でDeNAに2位指名された徳山壮磨投手(4年)らのプレーに刺激を受けた。「まずは守備を売りにしたい。守備範囲の広さや、球際の強さをアピールする」と意気込んだ。【古地真隆】

◆渋谷泰生(しぶや・たいせい)2003年(平15)12月2日、三重・桑名市生まれ。父親の仕事の都合で転居が多く、名古屋市立田代小1年からTMジュニアで野球を始める。福岡市立高取中時代は福岡ウイングスでプレー。静岡への転居に伴い、静岡高に進学。走攻守の総合力が高く、打撃ではミート力に優れる。今夏の甲子園・1回戦の新田(愛媛)戦では4打数1安打。右投げ右打ち。171センチ、71キロ。血液型O。家族は両親と妹。