春夏連続の甲子園を狙う和歌山東が順当に初戦を突破した。12安打で12点を奪う効率のいい攻めで5回コールド。米原寿秀監督(47)は「初戦の硬さはありました。“ちゃんとしないと”という意識が強く、大事に行きすぎる部分があって」という。

センバツ後、5月2日の春季県大会準々決勝で日高に1-3。ふがいない戦いに指揮官が「3年は辞めるか? もう新チームにするぞ」と一喝し、夏に再スタートを切る中、正捕手に抜てきされたのが1年の駒井宏成だ。

「2番をもらった以上、学年は関係なく全力でやるしかない」。打田中では硬式の紀州ボーイズに在籍し、3年時の全国大会は春4強、夏16強を経験。遠投100メートルの強肩、粘り強い打撃が持ち味だが、経験が必要とされるポジションだけに「まだ周りが見えてない、足りない部分があって」と無我夢中だ。

この日は2回の第1打で右前に初安打を放ち、守っては先発・麻田一誠(3年)、2番手の田村拓翔(3年)をリードし、失点を2に抑えた。「最初に1本出たんで楽になったし、うれしいですが、先輩に感謝しながら全力でいきます」。駒井の成長が、夏の甲子園出場への大きな力になる。

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