八戸学院光星が19年以来3年ぶり甲子園出場を決め、夏11度は青森山田と並ぶ、県勢最多タイとなった。

0-0の2回無死二塁から5番織笠陽多外野手(3年)が左中間を破る先制適時二塁打を放つなど、この回2点を奪った。4回には2死満塁で中沢恒貴内野手(2年)の右翼ポール際フェンス直撃の適時二塁打で2点を追加。5回には、先頭の織笠が今大会2本目となるソロを左翼芝生席へ運んだ。5回までで10安打5得点。序盤から相手エースの好投手を攻略した。

投げては、6投手による継投で逃げ切り勝ち。先発した左腕、渡部和幹投手(3年)が4回2/3を無失点の好投。7安打を許しながらも、最速130キロ台の直球にキレのある変化球を織り交ぜて、粘り強く打たせて取った。初回1死一、二塁の場面では、二ゴロ併殺、続く2回1死一塁でも4-6-3の併殺打で仕留めるなど攻撃に流れを呼び込んだ。5回2死二、三塁から登板した富井翼投手(3年)は後続を三ゴロで火消しに成功し、1回1/3を1安打投球の好投を見せた。9回には1点差とされ、なお1死二塁となったが6番手でエース洗平歩人(あらいだい・あると)投手(3年)が後続を空振り三振、中飛で八戸工大一を振り切った。

昨秋は県4強、今春は同3位と悔しさを味わった。絶対的な優勝候補が不在で、「混戦」と言われた夏の青森を制し、雪辱を果たした。

◆八戸学院光星 1956年(昭31)創立の私立校。光星学院から13年4月、現校名に変更。普通科、保育福祉科がある。生徒数は882人。野球部は1959年(昭34)創部。甲子園では11年夏から3季連続準優勝の実績を持つ。部員数は172人。主なOBは巨人坂本、阪神北條、ロッテ田村。ヤクルト武岡。所在地は青森県八戸市湊高台6の14の5。中村良寛校長。