創志学園が倉敷商に競り勝ち、4年ぶり3度目の夏の甲子園出場を決めた。

エースの岡村洸太郎投手(3年)は9回を完封し8奪三振。要所を締める投球で、相手を寄せ付けなかった。「アウトコースに強い球が投げきれた」と振り返る。

1-0での3回も2死二、三塁の場面で直前の打者が申告敬遠。岡村に打席が回った。「燃えました」と振り返る打席は右翼へ運ぶ貴重な適時打となり、投打で勝利に貢献した。

エース岡村は初戦から決勝まで全試合で先発登板。右サイドから繰り出される140キロ台中盤の直球を武器に、チームを勝利へ導いてきた。

長沢宏行監督(69)は「人生の中でも一番いい試合だったと思う。選手に感謝します」。

長沢監督は今夏限りでの勇退を発表。後任には東海大相模(神奈川)前監督の門馬敬治氏(52)が就任する。

10年の創部以来同校を率い、春夏5度の甲子園に導いた。阪神西純矢や楽天高田萌生などを輩出し、岡山の高校野球を盛り上げてきた。

恩師へ最高の花道を用意した岡村は「監督さんと少しでも長く野球ができることがうれしいです」と喜んだ。

チーム内で話す目標は「監督さんを日本一にする」。恩師と挑む最後の夏は、まだ終わらせない。【波部俊之介】

◆創志学園 1884年(明17)に創設の私立校。98年、女子校から共学に。10年から現校名となり、野球部も創部。生徒数は746人(女子469人)。部員数は66人(女子1人)。甲子園出場は春3度、夏も3度目。主なOBは阪神西純矢、楽天高田萌生、日本ハム難波侑平ら。所在地は岡山市北区下伊福西町7の38。今井康好校長。

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