明秀学園日立が、サヨナラ勝ちで初優勝を飾った。春夏連続の甲子園出場を達成。センバツには2度出場しているが、夏の甲子園は初となる。

2-2で迎えた9回2死、本坊匠外野手(3年)が右前打を放ち、さらに敵失の間に二塁へ進んだ。2死二塁で佐藤光成外野手(3年)がカウント2-2から、138キロを左翼ポール際へ劇的なサヨナラ2ランを放った。金沢成奉監督(55)も、ベンチ前で拍手をして選手をたたえた。

先発のエース右腕・猪俣駿太投手(3年)は、走者を背負う投球が多かったが粘った。

7回2死一、二塁のピンチから、二刀流の石川ケニー外野手(3年)がマウンドへ。空振り三振でピンチを切り抜け、ガッツポーズ。

8回からは、右翼に回っていた猪俣が再び登板。9回表のピンチでは、再び石川が抑えるなど2人の継投で土浦日大打線を2点に抑えた。

金沢監督は「選手たちを誇らしく思います。佐藤は当たっていなかったので代打を考えたが、ベンチの選手たちが『光成に賭けましょう』と言ったので信じて良かった」と振り返った。甲子園に向けては「茨城県の代表として、うちらしい野球を披露して1勝でも多く応援してもらえるような試合をしたい」と話した。

◆明秀学園日立 1925年(大14)に助川裁縫女学校として開校された私立校。生徒数は933人(女子415人)。96年(平8)に現校名となり、共学化と同時に野球部を創部。部員数は105人(マネジャー3人)。甲子園出場は春2度、夏は初めて。主なOBはDeNA細川成也、巨人増田陸ら。日立市神峰町3-2-26。矢野正彦校長。