3季連続の甲子園を目指す日大三島が、白星発進した。新チームの初陣で磐田東に9-6で競り勝った。投手陣が6失点と苦戦する中、打線が強力援護。新4番の池口奏(かなで)内野手(2年)が2安打3打点を記録するなど、12安打で9得点を挙げた。昨年夏以来の聖地を狙う静岡高、駿河総合、掛川西、藤枝明誠などの強豪も順当に勝利。3回戦8試合は、17日に県内4球場で行われる。

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日大三島が、両軍合わせて25安打の乱打戦を制した。6-5の8回1死二塁、1番永野陽大(ひろ)内野手(2年)が、左中間を破る適時三塁打を放った。「絶対に(走者を)かえすという思いだった」。塁上で右手拳を突き上げる。新主将の貴重な一打に、2番杉山憲一朗外野手(2年)、4番池口もタイムリーで続き、この回3得点。粘る磐田東を振りきった。

頼もしい援軍の存在が、12安打9得点の快音につながった。今年春、夏と2度甲子園出場の3年生が、練習に参加。前エースの松永陽登(はると)や京井聖奈(せな)らが、紅白戦や打撃練習で投手役を務めた。先輩の“生きた球”を打ち込んで臨んだ初陣。勝ち越しに成功した2回以降は常にリードを保ち、打ち勝った。池口は「球の速さもキレも違う。成果が出たと思う。先輩たちに感謝したいです」と頭を下げた。

3回戦は静岡高と対戦。3季連続の聖地へ、厳しい戦いが続く。この日、6失点の投手陣には課題も残った。それでも、永田裕治監督(58)は「いずれにしても越えなければいけない山」ときっぱり。池口も「もっと良い状態になるように準備をしていきたい」と力を込めた。次は、名門を打ち砕く。【前田和哉】