第95回選抜高校野球大会が18日、甲子園(兵庫)で開幕した。10年ぶり5度目出場の常葉大菊川ナインは、開会式に参加。大会第5日の22日に迎える初戦(2回戦)・専大松戸戦に向けて決意を新たにした。また、常葉大菊川の石岡諒哉監督(33)と専大松戸の持丸修一監督(74)が、この日までにお互いの印象などを語った。

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-毎年練習試合をするなど親交が深い。相手チームの印象は

石岡監督 投手層が厚く、守りも打撃も良い。

持丸監督 うちと同じように、地元の選手が集まっている感じがする。足を使える選手が多く、得点圏に走者を置いて3、4番でかえすという印象がある。

-チームの状態は

石岡監督 良くも悪くもなく、普通かなという感じ。直近の練習試合では完封勝ちしたが、結果はあまり気にしていない。

持丸監督 まあまあ良い方だと思う。甲子園に来てから状態は上がってきている。エースの平野大地(3年)も以前の姿に戻りつつあるし、調子は良い。

-理想の試合展開は

石岡監督 最少失点に抑えないと勝てないと思っている。前半で食らいついて、勝負できる点差で後半にいかないと厳しい。うちが勝つ確率は10%だと選手にも言っているが、試合までにその確率を高めたい。

持丸監督 初戦でもあるし、3、4点のロースコアのゲームになる可能性もある。投手もなかなか癖のある球を投げるようで、そう簡単には打たせてくれないかなと思っている。失点を抑えて逆転するという感じしかない。

-警戒する選手は

石岡監督 4番吉田慶剛捕手(3年)。自分も選手時代に捕手だったが、捕手を打たせるとチームが乗ってしまう。平野投手は球が速いだけでなく、制球も良く変化球も投げ分けられる。ちょっと(実力が)抜けている。関東大会では他の投手も投げていたので、他の投手が先発してくる可能性も十分あると思う。

持丸監督 1年生の時から試合に出ている4番鈴木叶捕手(3年)。3番岩崎匠悟内野手(3年)も長打力があるので気になる。

-キーマンは

石岡監督 主将の平出奏翔(3年)がやってくれると思っています。

持丸監督 1、2、3番が塁に出て4、5番あたりでかえすいつものパターンができれば。下位打線から上位打線につなぐ時もある。チーム力で勝ちたい。

-改めて意気込みを

石岡監督 とにかく必死にやるだけ。どんな展開になっても最後まで諦めず、相手に食らいついていく選手の姿勢を見て「自分も頑張ろう」と思ってもらえるような試合をしたい。

持丸監督 甲子園の初戦ということで「よし!」と気持ちが入りすぎると逆に硬くなると思う。初めから思い切ってプレーできるような、悔いの残らない野球を心得ていきたい。普段の力を出せるようにしたい。

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4年ぶりに全代表校の選手が集った開会式で、常葉大菊川ナインがはつらつと行進した。出場36校中15番目に登場。先導役の川淵咲奈マネジャー(3年)を先頭に、平出奏翔主将(3年)らメンバー18人が聖地の土を踏みしめた。平出は「めちゃくちゃ良い場所だった。(出来は)100点満点です」と声を弾ませた。開会式後には、山梨学院-東北の開幕戦を5回まで観戦。石岡監督は「より一層スイッチが入ると思う」と話した。