専大松戸の平野大地投手(3年)が、幕張総合の早坂響(おと)投手(3年)との「最速151キロ プロ注目右腕対決」を制した。11球団18人のスカウトが熱い視線を送る中、9回5安打12奪三振の2失点で完投勝利。両投手のこの日最速はともに150キロ。高校で捕手から投手に転向した剛腕同士の投手戦は、甲子園とプロ入りを目指す平野の思いがわずかに上回った。春夏連続の甲子園出場まで、あと3勝となった。

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最速151キロ右腕対決の“挑戦状”は受けて立つ。平野の心は燃えていた。「(僕と対戦したいという)記事を何度か見たので。昨日の夜もなかなか眠れなくて。早くやりたいなぁ、と。楽しみで楽しみで球場に入りました」。

投手の血が騒いだ。2回には1失点したが、真っすぐとキレのあるタテのスライダーを軸にアウトを重ねた。5回には、それまで上半身主導のフォームを修正。「投げながらいい感覚がありました」。炎天下の投球で疲労を感じる体も「150キロを超える投手には負けられない。早坂君よりも先にマウンドを降りない」と、何度も自分に言い聞かせた。力を振り絞り、7回にはこの日最速の150キロを計測。5安打2失点で完投し「僕なりの意地もあった。そこで勝てたのは大きい。今日はいいゲームができました」と誇らしげだった。

譲れない思いがある。「一番はプロ野球選手になりたいという思いを持ちながらやってきたことです」。父勝広さんは社会人野球・現JFE東日本で野手としてプレー。元ロッテで専大松戸ОBの原の存在が励みになった。原は勝広さんが竜ケ崎シニア監督を務めていたときの教え子だ。年末、あいさつに自宅を訪れる原の姿が、平野には輝いて見えた。「かっこよかった。僕もプロ野球選手になりたい」。1年夏から投手転向を決意し、地道に積み上げ今がある。夢への思いは誰にも負けない。

試合終了後、整列した2人は固い握手を交わした。

早坂 お互い、いつかプロの世界でまた対戦しよう。甲子園に行ってくれ。

2人の第2ラウンドはプロで。「早坂君の気持ちを含めて、この後の戦いに備えたい」。早坂の思いも受けた平野の目には今、甲子園しか見えていない。【保坂淑子】