大会連覇を狙った鹿児島実は神村学園に7回コールド負けを喫し、18日に脳腫瘍で亡くなった同校OBで元阪神の横田慎太郎さんに弔い星を届けることはできなかった。

鹿児島実は3回に1点を先制し、1-1で迎えた4回には2点を加え、再び勝ち越した。だが、直後の守りで2失策が絡むなど3失点し、逆転を許した。

1点を追う形になった5回の攻撃は、2死から5番植戸颯大外野手(3年)が左前打で出塁。続く、6番丸山陸内野手(2年)の右越え適時三塁打ですぐさま同点に追いついた。

だが、その直後の5回裏の守りで、今度は2死から長短3連打を浴び、2点のリードを許した。

さらに、4-6で迎えた6回には無死満塁のピンチを招き、2度の押し出し四球で4点差に。4-8の7回には2死から3点を奪われ、7回コールド負けとなった。

宮下正一監督(50)にとっては横田さんは教え子の1人だった。18日の朝6時過ぎに横田さんの父真之さんから電話で訃報を受けたという。その日の練習前に鹿児島実の選手たちは黙とうをささげた。宮下監督は「慎太郎がパワーを貸してくれたんでしょうね。私の力が足りなかった。天国にいる慎太郎に良い報告をできればなと思っていたんですけど…。申し訳ない気持ちです」と振り返った。