東海大静岡翔洋は8-0で磐田西に7回コールド勝ちした。1500人以上が駆けつけた全校応援での一戦で計17安打。大声援を背に猛打で押し切ったこの日で16強が出そろい、4回戦は23日に行われる。

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東海大静岡翔洋が「完全ホーム」の雰囲気で相手をのみ込んだ。初回1死二塁、和田裕二郎内野手(3年)の適時打で口火を切った。試合開始からわずか7球で先制。一塁側スタンドを埋め尽くした大応援団も総立ちになった。外野席まであふれかえった全校生徒の熱気と活気がさらにチームを勢いづける。2回には打者8人で3得点。勢いは最後まで途切れず、計17安打の猛打で圧倒した。

森下倫明監督(58)は「応援が力になった」と声援に感謝した。この日は当初、終業式だったが、1日前倒しで実施。学校行事を変更して応援に駆けつけた。野球部以外の一般生徒らには青色のTシャツとタオルマフラーを支給。大型バス30台以上を手配し、中高合わせた1500人以上の「援軍」が選手を後押しした。

この日4安打2打点の岸川和広内野手(2年)は「最高の雰囲気で試合ができた」と興奮気味に振り返った。チームは初戦の1回戦から3試合連続で完封勝利。勢いがさらに加速する完勝劇に、和田も「すごくいい勝ち方ができた」と声を弾ませた。

8強入りを懸けた4回戦は、同じ静岡市内でしのぎを削る常葉大橘が相手。今季は秋季地区大会と市内大会などで3度対戦し、全勝している。それでも、和田は「勢いに乗らせたら怖いチーム。今日みたいにどんどん打っていく野球で勝ちたい」と表情を引き締めた。伝統の縦じま軍団が、次戦も束になって襲いかかる。【神谷亮磨】

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