広島新庄が昨夏Vの盈進(えいしん)に7回コールド勝ちし、準決勝に進出した。

初回に2点を先制し、2回には4連続適時打で4点を追加。さらに6回の3点で試合を決めた。

順調な戦いに見えたが、広島新庄ナインは疲労と戦いながらの試合だった。

前日22日の神辺旭との4回戦では、6-0から逆転され、再び逆転して勝つという激闘になった。試合時間も長くなり、終了してから選手が帰ったのは午後8時半すぎ。万全に戻すのは無理な話だった。

「制球に苦しんでしまった」と話した先発した新田遥輝投手(3年)について、吉田慎平捕手(3年)は「序盤から脚を攣っているように見えた」と異変を察知。力を入れすぎないように話をすることで、何とか乗り切った。

3安打2打点の河野優輝内野手(3年)は「勝たないと次がないので、今日の試合をとにかく勝とうって話をしました」。

苦しい中での戦いにはなったが、勝ち上がれたことで、プラスに考えられるようになった。主将も務める河野は、「苦しい試合はこれからも出てくると思うので、その意味では良かったんじゃないかなと思います」。2年ぶりの夏制覇を狙う広島新庄は、逆境を乗り越えた勢いで、準決勝に臨むことになる。【永田淳】

広島新庄、しゃもじをたたいて応援 ご飯用よりも固く作られた特別仕様は軽やか打音/モノスタ