京都外大西(京都1位)が履正社(大阪2位)を下し、4強に進出した。06年以来、18年ぶりのセンバツ出場を濃厚にした。

左腕エース田中遥音(はると)投手(2年)はきっちり試合を作った。強力打線を相手に7回まで1失点。終盤2回で6点を失ったがリードを守った。

「先制点を取ってくれのが大きい。いい投手だったので、まさか打ってくれるとは。大阪はすごくレベルが高く、履正社さんは大阪桐蔭さんとも接戦をした。今日は僕がどれだけ粘れるかと思っていましたが、野手に助けられました」と感謝しきりだった。自らも適時打2本含む3安打と、5番打者の務めを果たした。

「前田マニア」を自認する。ソフトバンクにドラフト1位指名されたばかりの大阪桐蔭・前田悠伍投手(3年)にぞっこん。グラブのメーカー、独特の型つけまで、すべて前田仕様にしている。1年秋から使ってきたグラブの色の変遷まで把握済み。尊敬する左投手を数多く挙げる中で「前田さんは理想です。低めへのチェンジアップ。切れのある直球。一番好きなのは立ち姿ですね。マウンドさばきです」と冗舌に“愛”を語った。

春の甲子園には06年を最後に出ていない。前田も大活躍したセンバツについて聞かれると「18年ぶりですか…」とピンと来ていない様子だったが、今秋の快進撃は田中の存在あってこそ。その名を全国に売るチャンスがやってきた。【柏原誠】

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