昨秋明治神宮大会王者の星稜(石川)が、同校初のセンバツ8強超えを狙う。1回戦は21世紀枠で出場した田辺(和歌山)と接戦を演じたが、9回に勝ち越しの2点を奪って突き放した。2回戦・八戸学院光星(青森)戦も熱戦となったが、エース佐宗翼(3年)が大会注目の好投手、洗平比呂(3年)に投げ勝った。能登半島地震の被災地、石川県の代表としての意識も高く、接戦を制する集中力につなげている。松井秀喜(元ヤンキース)ら名だたるOBも果たせなかった春の8強超えに挑む。

対する阿南光は、投打のバランスのよさが光る。エース吉岡暖(はる=3年)は、1回戦・豊川(愛知)戦は11奪三振4失点完投。2回戦は熊本国府を5安打14奪三振無四球で完封した。徳島県勢のセンバツでの1大会2度の2桁奪三振は「阿波の金太郎」と呼ばれた83年池田・水野雄仁(元巨人)投手以来の快挙。好投を続けるエースを、打線も勝負どころの好打で援護する。楽しみな対戦になりそうだ。