報徳学園(兵庫)が、昨年センバツ準優勝の悔しさを糧に準決勝に挑む。初戦は愛工大名電、常総学院、そして昨秋の近畿大会決勝で敗れた今大会優勝候補の大阪桐蔭を破り、強豪ひしめく、通称「死のブロック」を勝ちあがってきた。

その原動力は、エース間木歩投手(3年)と、今秋のドラフト候補に挙がる今朝丸裕喜投手(3年)。初戦でリリーフした伊藤功真投手(3年)と合わせ、3試合でチーム防御率は0・96と好成績。そして伝統の堅守。大角健二監督(43)は「ピンチの後でのミスがなくなった。自分たちの野球がしっかりできたり。ミスを引きずらない。気持ちの切り替えができている」と、3試合を振り返り、その成長を口にする。

大阪桐蔭にリベンジし、そのまま勢いに乗れるか。

対する中央学院(千葉)は、初戦の耐久(和歌山)戦で甲子園初勝利をすると一気に勢いに乗り、4強入りまで駆け上がった。1、2回戦と先発で試合を作った臼井夕馬投手(3年)と、3試合連続で抑えで登板した颯佐心汰投手(3年)。そして、準々決勝でエースの蔵並龍之介投手(3年)が大会初登板初先発で7回0/3を1失点と好投し、いよいよ右腕トリオがそろった。つなぎの打線は3試合で32安打。得意の機動力で、足も絡め、得点を重ねてきた。相馬幸樹監督(44)は「まだ力を出しきれていないところもある。もっとポテンシャルあると思ってます。もう少し動き回れるところもあったり。チャレンジできるものはあるかなと思う」と、選手たちの力に期待する。

両チーム、ともに投手の起用、継投のタイミング。そして、報徳学園の好投手に対し、中央学院の機動力も勝敗を分けるカギになりそうだ。