今春センバツ16強の八戸学院光星が、東奥義塾に5-2で勝利した。この春から、昨夏の青森県大会以来の「背番号1」を背負う、最速148キロ左腕の岡本琉奨(るい)投手(3年)が5回を投げ、毎回の10奪三振。被安打3で三塁も踏ませず、無失点の好投でチームにいい流れを呼び込んだ。八戸は青森北に3-1で勝利した。先発した2年生左腕・工藤天斗(たかと)が5安打10奪三振1失点の内容で公式戦初完投。打線も10安打と投打がかみ合った。

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夏春と甲子園を経験した左腕が、堂々の投球で勝利をたぐり寄せた。岡本琉は初回、先頭打者を二ゴロに仕留めると、以降を6者連続三振。2回はわずか10球で3三振を奪うなど、3回までに7奪三振で流れをつくった。「三振を多く取れた。初回、追い込んでからのカーブでの三振とか、狙い通りにいったと思います」。センバツ後から勝負球として磨いたカーブもさえ、相手打線を圧倒した。

背番号1から10になった昨夏の甲子園では「背番号は関係なくて、マウンドに上がったやつがエース」と語っていたが、実際は「(洗平)比呂がつけている時はうらやましいという気持ちもあった」という。昨秋もセンバツも背番号10のまま。「1番」を背負うライバルに「うらやましい」気持ちを抱きつつも、ともに切磋琢磨(せっさたくま)し、センバツの関東第一(東京)戦では延長タイブレークで2回無安打投球を見せるなど、着実に成長してきた。

再び背負う「1番」に「チームを勝たせるのがエース。絶対やってやろうという気持ちがあります」。気持ちが乗らないわけがなかった。仲井宗基監督(54)は「(センバツで)修羅場をくぐり抜けたというのもあって、たくましくなった」。指揮官も認める快投で、良いスタートを切った。

岡本琉は、次戦に向けて「自分の結果ではなくチームのために腕を振るだけです」ときっぱり。エースとしての自覚は十分だ。もちろん責任も感じてはいるが、「その責任がこれからの自分を強くしてくれると思う」。重圧すら成長の糧とし、春を勝ち抜いていく。【濱本神威】